食べるのが増えた猫の病気



食欲が旺盛と言うのは健康な証拠だと思いがちですが、ある日を境に食欲が旺盛になった場合、猫の出している病気のサインの可能性があります。

年齢を重ねた猫が今までとは明らかに違う食事に対する要求に飼い主を驚かせます。

いつもならキャットフードを5粒くらい残すのに、ある日から完食するだけでなく、おかわりを要求します。

飼い主はもの凄くお腹を空かせていたんだと思い、追加のキャットフードを与えます。

再度与えたキャットフードを完食したのに、またおかわりを欲しがる。

お腹を空かせた猫は、人間の食べ物にまで手を出すようになります。

このとき猫の性格が変わったんだと思い、飼い主は猫を叱るようになる場合があります。

ここで気付いて欲しいのが、性格が変わったのではなく何かの病気?

動物病院へ連れて行ってこの子の症状を伝えることが大切です。

また、これだけ沢山食べているのに、体重が増えるどころか痩せてきている場合は甲状腺亢進症です。



病気が完治した猫

病気をしていたとき、飼い主によって手厚い看護を受けた猫は病気が治った後も飼い主への忠誠心から、お腹が満腹でも与えられれば食べることがあります。

猫は飼い主を喜ばせたいという一心で、満腹でも食べ物を受け入れているのではないかと考えられます。



餓死を経験した猫

食べるものを満足に食べられなかった状態に置かれていた猫は、人間に保護されてキャットフードを与えられると、もの凄い勢いで食べ続けます。

これは私の体験なのですが、骨と皮だけの餓死状態の猫がいました。

いつ死んでもおかしくない状態でしたのでキャットフードを与えました。

そのとき食事を楽しむ食べ方ではなく、生死の中で沢山のキャットフードをできるだけ沢山、早く食べるような姿に衝撃的でした。

それから、半年ほどたって毎日食事が取れる環境にいるにも関わらず、食べる姿に変化はありませんでした。

さらに2年経つ今は、食べるスピードが少し落ち着いたように感じています。

生死を経験した猫だと、食事の変化に気付くことは困難かもしれませんが、飼い主が猫の成長を毎日見届けていると、僅かな変化に気付いてあげれるか思います。


沢山食べた食べ物は最終的に便になります。

消化が追いつかず便秘や様々な病気を併発させますので、早く気付いてあげることが大切です。



よく食べること以外の観察ポイント

・以前より動くようになった
・高齢猫なのに活発になった
・あまり眠らない
・声変わりをした
・鳴き方が激しくなった
・顔つきが怖くなった
・下痢
・嘔吐
・被毛が硬くなった
・体重が急に増えた
・あまり動かなくなった
・便が出ていない
・排尿、排便が多くなった
・人の手からしか食べなくなった
・見ていてあげないと食べなくなった


それぞれの原因について見ていきましょう。



甲状腺機能亢進症

甲状腺の働きが亢進することで、過食だけでなく活発な運動をするようになります。

心悸亢進が認められ、心拍数が1分間に230~240回と多く、高血圧が確認できます。

また、下痢が起こすと同時に腎機能の低下があります。

心肥大を併用することも認められています。

被毛は乾燥してパサパサになり、顔つきが変わっていき、元気もなくなり、食欲不振、衰弱していきます。

甲状腺機能亢進症の1~2%くらいは甲状腺癌の報告があります。


『治療』
甲状腺ホルモンの合成阻害薬を投与します。



副腎皮質機能亢進症

中年から高齢猫に認められ、糖尿病の併発があります。

皮膚が脆くなる症状があります。


『治療』
外科的手術を行います。



巨大結腸

巨大結腸は結腸の機能障害による便秘のことです。

腸は便の大きさに合わせてある程度の拡張できますが、巨大結腸の怖い症状として、数日分の便が溜まっても猫には便意がほとんどありません。

猫は便意がないので更に食べ続けてしまい、嘔吐、食欲不振になり脱水してしまいます。


『治療』
キャットフードの変更と内服薬を使います。

浣腸はあまり効果がないことがありますので、全身麻酔をして肛門に指を入れ、便を砕いて掻き出します。

肛門から掻き出せない場合は、外科的に結腸の切除手術を行います。



過食

餓死を経験した猫の過食は凄まじいものがあります。

生後3カ月の猫で、1日30~40グラム体重が増加することがあります。

普通の子猫だと1日の体重増加は20gが上限で、それ以上は異常事態です。

獣医師が処方する処方食と、体重が落ち着くまで食べる量を調整して与えていくことが大切です。



精神的過食

病気で食欲が無い猫を見て、飼い主は手の平にキャットフードのせて食べさせていた猫がいます。

猫は病気から回復しても、飼い主の手からでしか食べず、キャットフードを猫の食器に入れておいても食べません。

猫はお腹が空いてなくても飼い主の差し出すキャットフードを食べるこれらの状態を精神的過食と言います。

猫が闘病中、少しでも食べ物を口にした猫を褒めると、喜んだ飼い主の心は猫に伝わっています。

自分が食べれば飼い主が喜ぶことを覚えた猫は、自分の体を犠牲にしてでも食べるのです。

しかし、過食は次々と病気を併発させます。

精神的な繋がりは食べることではなく、遊ぶことで持てるように考えていきましょう。


『対策』
飼い主と猫の非常に密接な関係がよく見られます。

このような猫は留守番や預けることができません。

それでは飼い主が病気や事故などにあったとき、猫は飼い主がいないと生きていけなくなってしまいます。

いろんな事態を想定して、家族や親しい友人にも慣れていけるよう、日ごろから少しずつ練習するようにしていきましょう。



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