くしゃみをする猫の病気


猫のくしゃみの原因のほとんどが鼻炎です。

ですが鼻炎でなく、くしゃみをしていた場合は、気管支炎の症状である咳の前兆として、くしゃみが出ることが考えられます。

また、クラミジアやヘルペスウィルスが起こす結膜炎で、涙の量が増えるとくしゃみを出します。

慢性鼻炎や副鼻腔炎を発症している猫は、鼻の粘膜が外的な刺激に対して感受性が高く、窓から外の冷たい空気を吸ったことが刺激となって、連続したくしゃみが出ることがあります。

また、部屋のホコリやダニなどでもくしゃみの原因になります。

新しい家具の匂いを嗅いでいて、発作的なくしゃみをする猫もいます。

お香やハーブなど刺激のある匂いに対して、くしゃみに加えて涙を流す場合があります。

猫のくしゃみを見て動物病院へ連れて行こうと思う人が少ないのが現実です。

しかし、くしゃみが重大な病気の前兆や初期症状として現れているのなら、その原因となると病気を早く突き止めて治療を行うことが大切です。



くしゃみによる観察ポイント

・くしゃみを1日に何度もしている
・単発のくしゃみ
・連続のくしゃみ
・くしゃみが出る時間帯が決まっている
・水を飲むときにくしゃみをする
・食事の時にくしゃみをする
・三種混合ワクチンを定期的に接種している
・鼻汁が出ている
・食欲
・運動低下
・涙が出ている
・目の結膜
・新しい家具を買った
・部屋の壁紙を張り替えた
・咳をしている
・熱がある
・アロマを置いてある
・ローズマリーなどハーブを飾っている
・複数の猫がいる
・新しい猫が来た
・外を自由に出入りしている
・飼い主が他の猫を触ったり抱っこした


くしゃみや鼻汁を主症状とする病気について、それぞれ次の通りになります。



猫ヘルペスウィルス感染症


『感染源』
感染している猫のくしゃみや鼻汁との接触が感染源となります。

症状は無症状ですので、ヘルペスウィルスを持っている猫だと、外見で判断することはできません。

感染している猫は体に何らかのストレスが加わると、ヘルペスウィルスを排泄するようになります。

子猫の感染源で最も多いのが母親です。

母親は妊娠、出産のストレスによってウィルスを排泄するようになります。

子猫は子宮内感染、授乳中に母親から感染する確率が高まります。


『感染経路』
猫同士の舐め合いや毛づくろいし合う事で、ヘルペスウィルスと濃厚な接触感染になります。

同じ食器からの食事や飲水がヘルペスウィルスに感染します。

感染の広がりは環境によって様々だと考えられます。

猫や子猫の飼育密度が高ければ感染するリスクが高くなります。

ヘルペスウィルスに感染した猫と接触することで、人間が間接的に猫へ感染することがあり、主に手、洋服、遊び道具などでヘルペスウィルスに感染します。

伝染病に感染する健康状態
猫の栄養状態で伝染病にかかるリスクを大きく左右します。

猫が携わる場所へアルコール消毒の徹底が、感染のリスクを軽減させます。


『症状』
くしゃみから始まり、鼻汁を伴う鼻炎が見られます。

鼻汁はサラサラした透明なものから、黄色い粘膜を持った鼻汁になっていきます。

鼻汁が出なくなると鼻が詰まり、鼻で息ができなくなることで、口を開けて息をするようになります。

この時期に肺炎を併発すると、死亡する確率が高くなります。

ヘルペスウィルスが角膜に及べば角膜潰瘍を起こします。

慢性鼻炎と副鼻腔炎(蓄膿症)はヘルペスウィルスが感染すると、鼻粘膜に重大な障害を起こします。

鼻粘膜が傷つくと鼻道に細菌感染が起こりやすくなります。

また、鼻介骨が縮んでしまったり、涙菅が狭くなり閉鎖してしまう症状もあります。

さらに進むと病変は気管、気管支にも及びます。


『治療』
二次感染予防のため、抗生物質を投与します。

全身の症状に応じて点滴や栄養補給を行います。

角膜潰瘍には抗ヘルペスの目薬を投与します。


『予防』
ワクチン接種で予防します。



猫カリシウィルス感染症

口腔と舌に水泡ができるのが特徴です。


『感染』
カリシウィルス猫や発症している猫の唾液に、高い濃度のウィルスが存在しています。

涙、鼻汁からウィルスが感染します。


『感染経路』
感染経路は口腔、咽頭、鼻腔、舌、唇の粘膜にウィルスは侵入していきます。



猫クラミジア性

猫ウィルス性上部呼吸器症感染と同じ症状で区別がつきにくく、症状としてくしゃみが感染初期に見られます。

生後5週~3ヶ月の子猫に感染することが多く、感染から回復しても再感染を繰り返します。

クラミジアに感染している母猫から生まれた猫や、感染猫のいる家庭で生まれた猫に、新生児結膜炎になることが多々あります。

感染は目やにと鼻汁との接触、そして一番怖いのが空気感染です。



クリプトコッカス症

クリプトコッカスは全年齢の猫に発症します。

病気は長期にわたり局所的な鼻腔疾患を持つ猫は、鼻以外の部分は健康的に見えます。

症状はくしゃみ、鼻づまり、どろっとした鼻汁が出ます。

さらに病気が続くと鼻腔病変はその周囲も傷害してしまい、肌の側面、眼球周辺の頭蓋骨、鼻の変形が起こり、顔の変形が引き起こされます。

中枢神経に病変が及べば、全身性の運動失調や痙攣が起こります。

目に病変が出る場合は、網膜に菌が蓄積されて、網膜が持ち上げられてしまいます。


『感染』
クリプトコッカス感染菌が鼻腔内に入ることから引き起こされると考えられています。


『治療』
抗真菌剤の投与をしますが、再発することがある病気です。



鼻咽頭ポリープ

鼻咽頭ポリープは若い年齢の猫に起こることの多い病気です。

鼻腔頭ポリープは耳間、鼓膜胞に発生し、鼻汁、くしゃみ、咳をします。

食事の時に嘔吐しそうな込み上げる姿を見ることがあります。

耳垢があるのが特徴です。


『治療』
外科的手術をします。



良性鼻腔内腫瘍

10歳以上の高齢猫に見られ、鼻汁、くしゃみ、鼻血、鼻の変形を引き起こします。



鼻の癌

くしゃみ、鼻づまりがあり、鼻汁の排泄は片側だけのことが多く、鼻出血が認められるのは多くはありません。

猫の毛づくろいの最中やキャットフードを食べているときに、鼻づまりの影響で鼻音や呼吸が苦しくなってしまいます。

癌が進行すると顔面の変形が見られます。


『治療』
抗ガン剤治療を行います。



鼻のリンパ種

鼻汁、呼吸困難、鼻出血、いびき、顔の変形、食欲不振などの症状が認められています。



涙の分泌量

くしゃみをすると鼻の病気を疑いがちですが、そうでないこともあります。

涙の分泌が何らかの原因で盛んになると、涙は涙管を通して鼻腔内に流れ込みます。

涙は少量ずつ鼻腔に流れ込んでいるので、鼻の穴から流れ出たりする事は通常ありません。

しかし、その量が多くなると、猫は鼻の中の涙をくしゃみにして出します。

人間の場合、泣きながらくしゃみをする事はありません。

鼻水が溜まった場合、テッシュでかんがり、すすったりします。

ですが猫はその両方ともできませんので、鼻の中に溜まった涙を外に出すため、くしゃみと言う手段を選びます。

涙の分泌が盛んになる場合、考えられる病気に結膜炎があります。

クラミジア性結膜炎やアレルギー性結膜炎、喧嘩により目の周りをひっかかれて涙が出ることもあります。

このような猫のくしゃみに伴う鼻水はサラサラで透明です。

鼻炎が起きていないため鼻づまりもなく、猫は食欲も維持していることがほとんどです。


『治療』
涙の分泌過多の原因を判断します。

結膜炎があればその治療をします。

もし刺激性のある部室で涙が出ているようなら、その原因を取り除きます。

家庭では芳香剤やお香、アロマなどの気化性の物質が猫の結膜を刺激することがあります。



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